医療業界の問題と課題

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医療業界の問題・課題

では、現状を知ったところで、次はそれら医療業界の問題と課題について詳しく見ていきましょう。

先程も述べたように、医療制度にせよ医薬品にせよ、医療業界はどんどん進歩していっています。
しかし、現在私たちがかかっている医療費はどんどん増え続けています。

現在、日本の医療費は年間30兆円を超えていて、病人の数も全くといっていいほど減っていません。
そして、国民健康保険の保険料未払い者数は増えていっているので、この差はどんどん広がり、資金源は大変危機的状況に陥っています。
そのために、病院経営もうまくはいかずに経営破たん、人件費削減へとつながり、先程述べたような公営の病院は次々となくなったり、医師・看護師を雇いたくても雇えなかったり、高クオリティーの医療を提供できなくなっている原因となっています。

医療制度や法律の改正に伴う経営不振

そして、この病院の経営不振は、私たちのせいだけではありません。
これも先程何度も出てきていますが、医療制度や法律の改正ラッシュが引き金となり、医療機関はその改変に追いつかず、やむなく経営不振に陥っているという現状もあります。

例えば、入院ベッドの規定が変わったら病院側も新しいベッドを導入しなければいけませんし、新たな医療機器であれば、一台変えるだけでそれは莫大な費用がかかります。
こうしたことの繰り返しによって、病院側の借金が増えていき、泣く泣く経営破たんへとつながっているのです。
そうなれば私たちも思ったように医療を受けられなくなります。

医療機器メーカーの競合

そしてもう一つ、このような問題が起こる背景には、医療機器メーカー※の増加も挙げられます。
医療機器メーカーや製薬メーカーが巨大になっていたり、数が増えていることで、会社同士の販売売り上げは競争となっています。
この競争から、どんどん販売額は上がり続け、現在は医療機器一つにしても莫大な値段となっています。
このことがさらに病院側が借金が増えていく要因となっています。

しかし、このようにしなければいけないメーカー側の理由もあります。
競争社会の中、より進歩した開発費や会社が大きくなったことにより人件費に多くの予算を必要とし、現状としては仕方がないことなのです。
なのでメーカー側も売値を上げてもすべて開発費、人件費に流れていくので、会社の利益にはつながらず、メーカー自体の経営も大変厳しい状況に陥っています。

このように、医療業界の問題点は全ての機関が関わっていて、金銭的な面において負のスパイラルをたどっているということになります。

※日本の医療機器メーカーの売り上げは2009年現在、
1位オリンパス 2位テルモ 3位ニプロ となっている。(業界動向サーチ調べ)
売上高はテルモとニプロで2000億円程度差があり、7位以降で1000億円を切っている状態で、24位以降は100億を切っている状態である。
大手とそれ以外の企業での売上高の差があることが、このランキングからも見てとれるという結果になっている。